ノギス校正とは何故する必要があるのか
まずノギス校正とはブロックゲージなどを使用して、きちんと測ることが出来るようにする行為です。基本的にいろいろなモノの長さを測定する機器ですが、当然測定するからには常に正しい数値を出す必要性が求められます。だから安定して計測をする為に変形しにくい金属性のモノが多いと言えます。ですが固い金属でも長期間使えば、かなり小さいレベルですが劣化していきます。中でも計測対象に触れる内側部分が一番摩擦などが起こりやすく、実はすり減ってしまうのです。そしてすり減ると計測の誤差に繋がるので注意が必要と言えます。初めは小さな誤差でもどんどん蓄積されて、次第に大きくなります。
道具の誤差が起こる原因と対策方法
きちんとした道具なら誤差を調整する機能が付いています。ですが手で使用するツールだから使用中の落下、どこかにぶつけるといったアクシデントも起こりえます。そして衝撃が加わると誤差が生じてしまうので注意が必要です。あとは使用と保存の環境に温度差があれば、金属が膨張したり、収縮することもありますし、金属自体の化学反応が誤差の原因にもなります。誤差は機械の部品なら不具合の原因となり、完成した製品なら不良品を作る結果となるので、調整を行い誤差を出来るだけ小さくすることが重要です。ただ発生する誤差をゼロにすることは不可能なので、基準値以下になることを目指して下さい。その基準は使用する目的により異なり、条件をクリアすれば作業をすることが出来ます。測定する道具はゲージ、専用の機器を使用して社内校正をするケースもあります。他にも専門家に任せるのも1つの方法と言えるでしょう。
ノギス測定で高い精度を実現するには
ノギス校正を行う場合には正確さが求められていて、それは書類により、証明することが可能です。日本の場合は測定の国家標準が設定されているので、専門家が調整する際には基準を元にして行います。要するに元となる機器は、国家標準をクリアしているから高い精度が期待できます。あと一連の流れを証明する事を専門用語で、トレーサビリティと言います。だから専門家に依頼した場合は作業完了時に渡される書類が証拠です。作業している専門家は、きちんと調整をする為に登録制度が定められています。さらに測定ツールだけではなく調整時に使うゲージ、専用機器も同じです。専門家の保証付きなら計測基準をクリアしていると言えるので、その道具を使用すれば高い精度を実現することが可能です。